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下記のような事について日本一わかりやすく解説しているサイトです。
- そもそも自己破産とは何か?
- 自己破産の手順やかかる時間.・費用
- 借金を帳消しにする「免責」とは?
- 自己破産で被る不利益のウソ・ホント
- 破産した後の人生はどうなるのか?
- 他の債務整理方法と比べたメリット・デメリット
ウソの情報に惑わされて不必要に怖がっている人におすすめです。
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自己破産の要約
★自己破産とは、全財産を差し出すかわりに、借金を全額帳消しにしてもらうこと。
★普通の家財道具・生活用品、少額の現預金は残してもらえる。
★9割の人は自己破産時にほとんど財産がない状態。
★そういう人は何も取り上げられない「同時廃止」という手続きになる。
★破産者は、旅行や職業の自由が制限されるが、それは免責・復権までのこと。
★同時廃止の場合なら、半年ぐらいの間だけ。
★その後は普通の人と完全に同じ権利が戻る。
★デメリットは当分借金ができないことだけ。
★返済は止めるので、弁護士・裁判所の費用は払える。
★取り立ても弁護士に依頼後数日で止まる。
★自己破産より軽い方法で済む可能性も含めて、進め方は法律家が考えてくれる。
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ここから冒頭に述べた「要約」について、一つずつ詳しく解説していきます。
細かいことにも納得したい方はじっくり読んでいってください。
5分でわかる自己破産
自己破産とは?
簡単に言えば、「財産を全部手放して返せるだけ返すかわりに、残った借金を帳消しにする」措置です。
手続きは専門的なので普通は弁護士に頼みます。
弁護士が引き受けたお知らせ(受任通知)を債権者に送るだけで、取り立てはピタリと止まります。
取り立てのうるさい相手にはFAXで速報したりもしてくれるので、最短は依頼の当日に、遅くとも数日以内に取り立てが止まります。
受任通知を受け取った後の貸金業者の取り立ては違法だからです。
依頼と同時に返済を停止するので、お金にゆとりができます。
自己破産の手続き中は、財産の管理権を剥奪され、自分の意思で売り買いができなくなります。
郵便物を管理され、旅行が自由にできなくなり、職業制限を受けます(一部の職種のみ)。
しかし、それも「免責」を得るまでのこと。
弁護士依頼から免責までは、一定の財産がある人で1年~1年半、ほとんど財産がない人は半年程度のことです。
「免責」を得て自己破産手続きが終われば、自動的に「復権」となります。
各種の制限が解かれ、普通の人と完全に同じ権利が戻ります。
破産すると「破産者」となりますが、一生続くわけではなく、「破産者」と呼ばれるのは免責までの短い間だけのことなのです。
持ち家をはじめめぼしい財産は取られますが、身の回りの品と少額の預貯金は残り、家電などもたいてい大丈夫です。
車もローンの終わっている古いものは残してもらえる可能性があります。
手続き中に2回、「官報」という政府日刊紙に名前が出ますが、極めて特殊な職業の人しか読まないので、周囲に知られる可能性はとても低いです。
戸籍に載る、選挙権がなくなる、会社を解雇される、運転免許を取り上げられる、などは全部デマです。
ただし、金融機関の信用情報には10年間記録され(いわゆるブラックリスト)、その間はローンやクレジットカードはほぼ無理です。
当分、お金は借りられませんが、借金はゼロ、収入は全部自分のものなので、自分次第で人生を再建していけます。
初めて社会人になった時の状態に近いと思えば、恐れることはありません。
【もう終わりだと思っているが、実は始まりだ!】
自己破産の2種類の手続き
自己破産の依頼を受けた弁護士は、あなたの財産を調べてリストアップします。
破産を申し立てると、裁判所はそのリストに漏れがなさそうか等をチェックし、OKなら破産手続きの開始が決定されます。
管財手続
破産手続開始と同時に、別の弁護士が「破産管財人」に指名されます。
破産管財人は財産を売り払ってお金に換え、債権者に分ける(「配当」という)作業の指揮を執ります。
それが完了(破産手続廃止)した後、裁判官がもう許してもよいと判断すれば「免責」を与え、残った借金を全部帳消しにします。
以上が自己破産の標準的な手続きである「管財手続」です。
同時廃止
しかし、換金するような財産がほとんどない場合、「破産管財人を指名して財産を換金する作業」は省略されます。
この場合、破産手続きの開始と同時に廃止(終了のこと)を宣言するので「同時廃止」といいます。
建前は「管財手続」が標準で、「同時廃止」は例外です。
しかし、現実には申立件数の9割が同時廃止になり、こちらの方が圧倒的に多い。
自己破産に至った時にはすでにめぼしい財産は何もなく、破産手続きでこれ以上取り上げられることもない人がほとんどだということです。
2種の手続きの使い分け
持ち家のある人は100%管財手続きになります。
両手続きの境目は一応資産額20万円ですが、実際には裁判官の判断にゆだねられます。
もっとあっても同時廃止で済む場合もあります。
「管財手続」にされると、費用も時間も「同時廃止」より多くかかります。
財産がなくても不審な点があれば、詳しく調べる目的であえて管財手続にされることもあります。
これは「調査型管財手続」などと呼ばれています。
自己破産手続きの流れ
2種の自己破産手続きの流れは下記のとおりです。
管財手続 |
同時廃止 |
---|---|
トータル期間=1年~1年半 弁護士依頼から免責確定まで |
トータル期間=約半年 弁護士依頼から免責確定まで |
弁護士への依頼 弁護士の調査・準備 (2~3カ月) 裁判所への破産申立て 裁判所の書類審査 (1週間~1カ月) 破産手続開始 破産管財人選任 (別の弁護士) 1回目の官報公告 破産管財人が 財産を売却処分・換金 債権者に配当 債権者集会・免責審尋 (破産手続開始から廃止まで半年~1年) 破産手続廃止 免責決定 2回目の官報公告 (約2か月) 免責確定・復権
|
弁護士への依頼 弁護士の調査・準備 (2~3カ月) 裁判所への破産申立て 裁判所の書類審査 (1週間~1カ月) 破産手続き開始&廃止 1回目の官報公告 破産確定 (約2か月) 免責審尋 免責決定 2回目の官報公告 (約2か月) 免責確定・復権 |
自己破産の流れの補足説明
上記の表の中の項目のいくつかについて補足説明をしておきます。
受任後の弁護士の調査・準備
弁護士に自己破産の申し立て代理人を依頼すると、債権(依頼者に対する)、家計、財産などを調べられます。
弁護士の調査内容
債権調査というのは、どこからいくらずつ借りているかを一覧表にし、契約書や利用明細などの資料を揃えることです。
家計調査は収入と支出から返済に回せるお金を知ることで、これも給与明細や家計簿などの証拠を揃えます。
普段から家計簿をつけている人は提出すれば済みますが、そうでない人は数カ月間、家計簿をつけることを求められることがあります。
財産調査は主に依頼者への聞き取りで進め、警察の家宅捜索みたいなことをやるわけではありません。
だからといって財産を隠そうとするなどもってのほかです。
後で説明しますが、財産隠匿が発覚すると自己破産で一番大切な免責が許可されなくなります。
弁護士の調査の目的
弁護士の調査の目的は裁判所への破産申立ての資料を準備することです。
その中で次の2点が重要なポイントになります。
- もう返済不能で自己破産するしかないことを証明する
- 換金して弁済に使える財産のリストを作る
弁護士の依頼者に対する姿勢
弁護士にとって依頼者はお客さんであり、基本的に依頼者の味方というスタンスです。
「叱られるのでは?」と心配する人も多いですが、まったくの見当違いです。
合法の範囲内でできるだけ依頼者の利益を図ってくれます。
ここが警察の捜査や税務署の調査のような敵対的な調査と全然違うところです。
選んだ弁護士さんを信頼して、何でも正直に話すようにしましょう。
裁判所の書類審査
裁判所は、申立代理人の弁護士の提出資料に不備や不審な点がないかチェックします。
時には「この状況だとほかにこんな財産もある可能性があるのではないか?」などと追加調査を命じてくることもあります。
裁判所は債権者と破産者の間で中立な立場で、そこが味方である弁護士と違います。
その中で裁判官にも破産者に同情的な人と厳しい人がいます。
書類審査で問題がなければ、裁判官は破産手続の開始を決定します。
財産の売却・換金
管財手続の場合の手順で、同時廃止なら関係ありません。
破産管財人が指揮して粛々と進めます。
昭和以前ならいざ知らず、債権者が自宅に押し寄せて家財道具を奪いあうような事態にはなりません。
債権者集会
管財手続の場合の手順で、同時廃止なら関係ありません。
債権者を集めて、破産に至った状況や財産処分や配当の状況を説明するものです。
破産手続の最後に行われ、その後に破産手続の廃止(終了の意味)が宣言されます。
規模が大きい場合は、破産手続の途中で債権者集会が何回か行われることもありますが、個人の破産では稀です。
企業倒産の債権者集会では大会場で怒号が飛び交うこともあります。
しかし、個人の自己破産の場合、たいていは数名収容の小部屋で行われます。
会社から出席を命じられた貸金業者の担当者は他人事のようにほとんど質問もせず、静かに短時間で終わるのが普通です。
債権者の欠席も多く、出席者は裁判官・弁護士・破産者の3人だけで、ほかに誰も来ない場合すらあります。
大勢に吊るしあげられるようなものにはまずならないので、心配しないでください。
免責審尋
破産手続が終わった後で、「免責審尋」というものがあります。
これは免責を許可していいかどうか判断するために裁判官が破産者にインタビューするものです。
こう聞くと非常に不安になる人もいますが、よほど問題がある場合以外は5~10分の形式的な会話で終わります。
ほとんどの情報は申立て代理人の弁護士が提出した資料でわかっているし、自己破産者の数が多いので一人一人に時間をかけている余裕がないのです。
東京地裁の場合など、弁護士と破産者がペアになって法廷の傍聴席をぎっしり埋めて待ちます。
裁判官に順番に呼ばれて、会話は次のような感じです。
裁判官: 破産申立ての後で何か変わったことは?
弁護士: 特にないです。
裁判官: 最近はどうしてますか?
破産者: 妻と日々、生活再建に努力しています。
裁判官: そうですか。では、がんばってください。はい、次の方。
このように裁判官の面接といっても心配することはないのです。
ただし、「破産してみて楽になりました」などとは決して言ってはいけません。
踏み倒しでお金を貸してくれた人に迷惑をかけたことを反省しているのかどうかが大切なポイントだからです。
【マイホームは手放すことになる】
官報公告と破産者名簿
自己破産すると「官報」という出版物に2回名前が出ますが、これをとても心配する人がいるので、説明しておきます。
官報とは?
「官報」は政府が発行する日刊紙で、国会の動きや法律・条例などの変化、最上級クラスの公務員の人事などの記事が載っており、末尾に破産や民事再生の情報も含まれます。
明治時代に始まった歴史ある出版物ですが、今日では読者はきわめて特殊な職業の人だけです。
金融業者の債権回収担当や債務整理メインの弁護士事務所スタッフなど。
売っている店も各都道府県にほぼ1軒ずつしかありません。
ほとんどの人は一生「官報」を目にすることはなく、そういうものがあることすら知らずに過ごします。
あなたもこれまでの人生で「官報」など見たことがないのではないですか?
よって、周囲の人が官報を見てあなたの自己破産を知る可能性はとても低いです。
官報とヤミ金融
余談ですが、ヤミ金融は官報の熱心な読者で、これで見込み客を探してDM営業をかけます。
破産者は破産手続きが終わった後もお金に困っていることが多く、借金はゼロだから収入がある人はお金を払えます。
無職でも脅して周囲の人間から借りさせたり、生活保護を受けさせて保護費を奪えば金は取れます。
だから闇金にとっては自己破産経験者は極上のカモなのです。
破産後にくる融資のお誘いにはくれぐれも気をつけてください。
官報公告の意義
官報には2回名前が出ますが、いったい何の目的で公表するのでしょうか?
1回目は破産手続開始の2週間後です。
同時廃止の場合は開始と廃止が同時に行われますが、やはりその2週間後です。
これは「この人は破産を申し立てましたが、『私もこの人にお金を貸している!』という人がいたら、期限までに知らせてください。いなければ破産を確定します。」という意味合いです。
2回目は免責審尋の2週間後。
これは「この人はもう財産もないし、反省してるので、免責を与えて残りの借金を帳消しにしようと思いますが、異議がある人がいれば連絡してください。」という意味合いです。
このように官報公告は目的があって行われます。
世間のさらし者にして破産者を処罰するために行われるわけではありません。
(読者があまりに少ないので、「世間のさらし者にする効果」はそもそもないですが)
破産者名簿
官報公告以外に、本籍のある役所の「破産者名簿」に名前が載ることを心配する人もいます。
これは弁護士や警備員など、破産者はなれない職業の人が必要に応じて「破産者ではない」証明を出してもらうためのデータです。
一般人は閲覧できないので、たまたま役所のその担当者が知人というような場合を除けば、これが原因で人に自己破産を知られる可能性はとても低いです。
しかも、一生載るわけではなく、免責を得れば削除されます。
自己破産では免責が一番大切
ここまでの話で「免責」がとても大事な物であることが分かったと思います。
自己破産すれば自動的に借金が帳消しになるのではなく、免責が許可されて初めてそうなるのです。
生活費にも事欠く人が費用を払って自己破産の手続きを取るのは、免責が目的なのです。
ところがこの免責が許可されない場合がある。
免責不許可事由の代表例
- 借金の原因が「浪費」だった場合
- 資産隠しをした場合
- 破産直前に一部の債権者に優先的に返済していた場合
- 前回の免責許可から7年経っていない場合
1番目の「浪費」というのは、ギャンブル・風俗・ぜいたく品のショッピング・観光旅行などです。
家計が苦しいのにストレスが溜まってそういうことをしてしまうのは誰にもあることなので、ちょっとぐらいなら許されます。
しかし、その比率が大きいと大問題だし、主な使い道が浪費だった場合は完全にアウトです。
2番目の資産隠しは悪質な故意の騙し行為なので、厳しい対応をされます。
財産調査は聞き取りと預金通帳の提出などで行われるので誤魔化せそうな気もしますが、相手はプロなので着眼点を心得ています。
例えば預金通帳で大きな動きを見つけて「この日、結構出金してるけど、使い道は?」などと聞かれます。
弁護士は騙せたが、裁判官に突っ込まれ、返答に窮した、などというのは最悪のパターンです。
弁護士との信頼関係は崩れ、免責も不許可になるのは確実です。
資産隠しは絶対にやめておきましょう。
3番目の行為は「偏頗弁済(へんぱべんさい)」と呼ばれるルール違反です。
自己破産のような法的整理では「債権者平等の原則」が絶対であり、破産直前に一部の債権者だけに得をさせるのはNGなのです。
「破産の前に親と友人の借金だけは返しておこう。踏み倒すのは貸金業者だけにしよう。」というのは誰しも考えがちですが、やってはいけません。
もし知らずにやってしまっている場合は、最初の段階で弁護士に報告しておきましょう。
何らかの対策を考えてくれると思います。
後になってバレると、故意に裁判所を騙そうとしていたと捉えられ、免責許可の雲行きが非常に怪しくなってきます。
4番目は、自己破産で借金をチャラにする行為を短期間に何度も繰り返すのは許されないという意味です。
以上が代表的な免責不許可事由ですが、まだほかにもあります。
自己破産をする場合は、最初の段階で免責が得られる見通しが立つことを確認しておくのが大事です。
免責不許可になりそうなのに自己破産しても意味がないので、初回相談の時に弁護士にすべて正直に話し、見通しをつけてから進めることです。
自己破産の不利益のウソ・ホント
ここまでに述べたこと以外で、世間で語られている「自己破産の不利益」の真偽を明らかにしていきましょう。
家族に迷惑がかかる
自己破産は個人の問題であり、保証人になってもらったりしていない限り、家族に責任は及びません。
家族のローン審査に影響することもありません。
職場や近所に通知される
すでに述べたように、官報には2回載りますが、普通の人は一生読むことがにないような特殊な出版物なので、それで知られることは稀です。
裁判所や役所から第三者に通知されるようなことはありません。
海外旅行に行けなくなる
逃亡や財産隠し工作を防ぐ目的で、破産の手続き中に引っ越しや旅行が制限されるのは事実です。
それでも冠婚葬祭や里帰りなど必要なものは申請すれば許可されます。
手続き中は申請したとしても、さすがに海外は難しいでしょう。
しかし、免責後はもちろんすべて自由、海外でもどこでも好きな所へ行けます。
パスポートに記録されたり、出入国審査で破産歴を聞かれるようなこともありません。
選挙権がなくなる
全くのウソです。投票もできるし、立候補もできます。当選すれば議員にもなれます。
職業制限を受ける
破産の手続き中は一部の職業に就けません。
弁護士、税理士、社労士、宅建士、保険外交員、古物商などです。
資産隠しなどに動ける職種は一時的に職権を停止させる目的の規定です。
制限を受ける職種は多いですが特殊な職業が多く、大方の普通の勤め人には関係がありません。
また、免責を受けた後は職業制限はなくなるので、仕事に就けないのは法的には半年~1年半だけの話です。
会社を解雇される
自己破産を理由に解雇するのは違法です。
ただ、上記のような破産者に許されない職種の場合は事実上辞めざるを得なくなるかもしれません。
そういう職種の場合、破産手続きの間は仕事ができないし、免責後は法的には問題なくても会社の信用に影響するので、排除してくる可能性はあります。
運転免許を取り上げられる
まったくのデマです。
年金をもらえなくなる
公的年金は全く影響なくもらえます。
ただし、私的に保険会社と契約して積み立てている分は資産と見なされるので、解約の上、差し押さえられます。
ケータイが使えなくなる
そのようなことはありません。
ただし、機器の分割払いはできない可能性が高いです。
就職や賃貸入居で調べられ、断られる
普通の会社で平社員の採用に信用調査をやるところはまずないと思います。
信用調査コストが費用対効果に合いません。
部長以上など重要な役職の中途採用では可能性があります。
また、銀行などお金を扱う企業は採用で信用調査をしていることが多いとも言われ、それは当然あると予想されます。
しかし、信用調査の厳しそうな会社や職種をわざわざ選ぶ必要はないでしょう?
働き口の数から言えば信用調査はしない会社が圧倒的に多いですから、自分を受け入れてくれる職場を見つければいいだけの話です。
住宅については、少なくとも普通の賃貸物件では信用調査などしたらコストが合わないので、心配しなくて大丈夫です。
ここまで自己破産についてまとめ
- 弁護士に依頼した時点で取り立ては止まり、返済もストップできる。
- 財産の処分権、通信や旅行の自由など権利が制限されるのは免責までの間だけ。
- 手続きは同時廃止と管財手続きがあり、9割の人は同時廃止になる。
- 弁護士への依頼から免責までの期間は、同時廃止で半年、管財手続きでも1年~1年半。
- 弁護士はあなたの味方。債権者集会や免責審尋も怖いものではない。
- 最低限の生活用品や預貯金は残せる。
- 免責を得れば、借金は消え、収入は全部自分のものになる。
- その後の人生の不利益も10年間はローンやクレジットカードが無理になる程度で、世間のイメージより軽い。
自己破産は決して望ましいものではないけれど、最悪自己破産になっても、そこまで悲惨なものではないと理解してもらえたと思います。
少なくとも取り立てと返済に追われて精神が病んでいったり、自殺するよりずっとマシなことは納得いただけたはず。
さて、ここからは「もしかしたらあなたは自己破産しなくていいかもしれない」という話をします。
自己破産以外の方法の可能性
ここまで自己破産について勉強してきましたが、あなたには本当に自己破産しかないのでしょうか?
昔は自己破産しなくても済む人が安易に自己破産させられて人生が変わってしまうようなことがたくさんありました。
(子ページにそんな可哀そうな目に遭った人が書いた本の要約も収録しています⇒コチラ)
ひとつには、貸金業者も取引履歴開示や過払い金返還に頑強に抵抗し、債務整理は今よりずっと面倒だったことがあります。
今のような債務整理手順も確立されていなかったし、自己破産で効率よく済ませたがる弁護士も多かった。
「3会統一基準」という良い債務整理の手順が普及してきて、そういういいかげんな弁護士は減っていますが、運悪く当たらないとも限りません。
ここでは自己破産以外の方法で済む可能性について少し勉強してみましょう。
自己破産以外の債務整理方法
債務整理、すなわち合法的に借金を減額ないし帳消しにする方法は4つあります。
- 任意整理
- 特定調停
- 個人再生
- 自己破産
自己破産はこの中で究極の方法、ほかに手段がない時の方法です。
あなたが自己破産しないで済む方法を探る第一歩として、他の債務整理方法を概観してみましょう。
任意整理
今後の利息の支払いをやめて、元金だけを原則3年(最長5年)の分割払いで返す方法です。
定収入があり、借金の元金額が上記の方法で返せる場合にのみ適用可能です。
裁判所を介さない、当事者同士の和解方法(私的整理)ですが、交渉は弁護士に頼まないとまとまりません。
債権者から見れば、本当は返せるのに騙してないかとか、返済計画に実現性はあるのかという疑問がつきまといます。
弁護士が間に入るからこそ信用されるのです。
さて、弁護士に依頼すると数日以内に取り立ては止まり、返済もいったんストップします。
弁護士の準備に2カ月くらいかかり、債権者との交渉開始後1~2カ月で元金の返済が始まります。
完済後5年間ブラックリストに載り、その間ローンやクレジットカードはほぼ無理です。
他人に知られる可能性がまったくなく、家族にも秘密で進められるほどです。
個人再生
今後の利息の支払いをやめて、元金の1/5(20%)だけを3~5年の分割払いで返す方法です。
返済額は任意整理より大幅に少なく、元金を大幅に減額される点は自己破産に近い。
その一方で、自己破産では取り上げられてしまうマイホームを残せる(条件あり)ことが魅力です。
ただし、安定収入と返済計画のゆとりが求められ、審査は厳しいです。
自己破産と同様、裁判所が主導する「法的整理」のひとつです。
自己破産同様に官報に掲載され、ブラックリスト期間は10年です。
弁護士の介入とともに取り立ては止まり、返済もいったんストップします。
弁護士の準備に2~3カ月はかかり、裁判所に再生を申し立ててから再生計画が許可されて返済が始まるまで半年はかかるので、返済が止まっている期間がかなりあります。
ただし、返済が始まった後で返済不能に陥ると、強制的に自己破産に移行させられます。
特定調停
裁判所の指導の下で債務者本人が書類作成や交渉をする方法です。
素人には難しく、準備だけで何カ月もかかる人がおり、その間取り立てが止まりません。
自信がある方でも取り立てと返済で心身ともに疲れ切った状態で取り組むのは大変だと思います。
大変な割に調停が成立する確率は実績でわずか100件に3件。
不成立ならまた別の債務方法を一から出直しです。
利用者も近年激減しており、おすすめしません。
自己破産を回避する方法
さて、では次に「自己破産しかないと思われる時に他の債務整理方法に持ち込む方法があるか?」について考えたいと思います。
一番の救世主はテレビCMで有名な「過払い金」です。
過払い金
2010年の貸金業法改正以前は「グレーゾーン金利」というものが存在しました。
一定以上の高金利は刑事罰や行政罰を受けるのですが、そこまでではない高金利、「違法だが罰則のない高金利」の範囲が存在した時代があったのです。
しかし、今では利息制限法の範囲を超えて払った利息は、要求すれば返還してもらえることになりました。
これがテレビCMが言うところの「払いすぎた利息」、すなわち「過払い金」です。
100万円の借金があっても過払い金が40万円あれば、実際の借金は60万円に減ります。
過払い金が120万円あった場合は、100万円の借金が借金が完済となり、さらに20万円の現金が返ってきます。
過払い金は現在の状況を大きく変える可能性があるのです。
だから今では債務整理をする時は、過払い金の計算(利息の引き直し計算ともいう)を真っ先にすることになっています。
昔、消費者金融を長期間利用したことのある人は過払い金が発生している可能性があります。
親族の援助で元金を減らす方法
あなたには300万円の借金があり、今の収入では自己破産しかないとします。
しかし、元金が200万円に減れば任意整理でいけるとしましょう。
親や配偶者から100万円を調達することはできませんか?
多くの人が多額の借金を抱えていても家族には内緒にしています。
しかし、思い切って打ち明ければ、助けてくれるかもしれません。
全額を肩代わりする資力はなくても、一部額の援助で破産が避けられるなら出してくれる可能性はあると思います。
**************
自己破産しかないと決めてかかる前に、以上の点は必ずチェックしてください。
特に過払い金の計算(利息の引き直し計算)は、今では最初にするのが債務整理の標準になっています。
常に自己破産より他の方法がいいのか?
さて、自己破産を避ける方法について述べましたが、どんな場合でも自己破産より他の方法がいいのでしょうか?
どんなに無理をしてでも自己破産を避けた方が人生はよくなるのでしょうか?
実はそうではありません。
任意整理と個人再生は最低3年の返済期間があります。
この間は節約に徹し、いろいろなことを我慢して返済を続けねばなりません。
しかし、3年は結構長い時間で、その間に想定外の出費や収入減が起きえます。
あまりにも余裕のないギリギリの返済計画だと、途中で再び返済不能に陥る危険があります。
そうするとそこからもう一度、債務整理のやり直しです。
任意整理が途中で破綻したら、再和解(もう一度任意整理)という方法もありますが、現実には容易ではなく、多分自己破産です。
個人再生が途中で破綻すると、法律で強制的に自己破産に移行させられます。
そうした危険が大きいなら、むしろ自己破産で借金をゼロにし、3年を待たずに今すぐ再スタートした方がいい可能性もあるのではないですか?
ブラックリストに載る期間は自己破産10年に対して任意整理5年。
一見、任意整理の方が軽いように見えますが、完済から5年という意味なので、返済期間も含めると8年以上となり、第一印象ほど差がありません。
イメージだけで自己破産を毛嫌いせず、現状をよく踏まえて最適な債務整理方法を選択することが大切です。
弁護士に頼んだ後の手順や費用
自己破産の基礎知識を得て、さらに他の債務整理方法にまで視野が広がったと思います。
ここから先は法律家に相談してみないとわかりません。
ただ、弁護士や司法書士と言うのはなじみがなく、敷居が高いと感じる人が多いです。
その敷居を下げる話をします。
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中には何度でも無料相談OKの事務所もあります。
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任意整理か自己破産かなど、債務整理の方法をあなたが指定する必要はありません。
ただ、現状の概略を先生から聞かれるままに答えたら、法律家は使える方法をだいたい予想できます。
「その状況だと任意整理で済むかもしれませんね。」
「金額からいうと自己破産しかないが、昔長い間消費者金融を使ってたということですから、過払い金は大きいかもしれない。それを調べれば状況が変わるかもしれない。」
こんな会話の中で、少し展望が開けてきます。
「できれば自己破産は避けたいです。」といった希望は伝えたらいいです。
ただ、結論は正式に依頼して調査してから出ないと決められません。
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これが届いた後に取り立てをするのは貸金業法違反なので、取り立ては数日内に止まります。
借入も返済も停止
依頼と同時に借り入れも返済も全部ストップします。
返済を停止する期間は債務整理の方法によって異なりますが、いずれにしても収入がある場合は手元のお金に余裕ができます。
取引履歴開示要求
受任通知の中で同時に、債権者に過去の取引履歴の開示を要求します。
これは債務の正確な全体像を把握するのに必要であるとともに、過払い金計算(利息の引き直し計算)の資料になります。
過払い金計算(利息の引き直し計算)
各社からの取引履歴が揃うのに1カ月くらいはかかり、それをもとに過払い金計算をします。
過払い金が大きいと、自己破産が任意整理で済んだり、方向性が大きく変わるので、早期に明らかにすることが大切です。
依頼者の調査
以上の作業を進める一方で、弁護士は依頼者に聞き取り調査を行い、各種資料の提出を求めます。
収入や支出など、家計と返済原資の状況を聞かれ、家計簿をつけることを求められたりもします。
20万円以上の現預金や財産、1年以内に買った20万円以上のものなどのリストアップが求められます。
リストアップしたものは全部取り上げられるという意味ではなく、まずリストアップして財産の全体像を捉えるという意味合いです。
どこまで取り上げるのかは裁判官が判断することであり、最低限のものは残してもらえます。
通帳も提出し、入出金の状況を細かく観察されます。
何をどこまで調べるかは債務整理の方法や個別の状況で変わります。
債務整理方法の決定
いずれにせよ、こうした作業をする中で方向性が定まっていき、どの方法にするか弁護士から提案されます。
任意整理なのか、個人再生なのか、自己破産なのかということです。
債務整理の実行
依頼者が合意すれば、弁護士はアクションを起こします。
任意整理なら債権者との交渉、個人再生や自己破産なら裁判所への申立てです。
費用をどうするか?
弁護士に依頼する上で最大のハードルになるのが、やはり報酬の支払いだと思います。
これについてまとめました。
分割払い
弁護士に頼むには着手金が必要ですが、債務整理に至るような人は手持ちのお金がない場合も多いです。
このため、債務整理に力を入れている弁護士事務所では、手持ちがなくてもOKで分割払いに対応しているところが多いです。
返済停止で生まれる手元資金
次に、弁護士が介入すると返済が停止する効果に注目する必要があります。
今まで返済に使っていたお金が全部手元に残るのです。
任意整理なら数カ月後には返済が再開されますが、個人再生なら半年以上返済が停止します。
自己破産なら、順調に免責が得られると仮定すれば、今後は返済なしです。
このお金があれば、弁護士費用はかなり払っていけそうなのではないでしょうか。
裁判所の費用
任意整理は弁護士の報酬だけですが、個人再生と自己破産は弁護士に加えて裁判所に対しても費用が発生します。
その額は個人再生なのか自己破産なのか、自己破産の場合は同時廃止なのか管財手続なのかによって変わります。
あと、東京地裁か大阪地裁かなど、裁判所によっても少し違いがあります。
これらの支払いについても弁護士が適切なアドバイスをくれるでしょう。
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